「遠赤外線効果」は、世間で知られている「△△効果」や「○○効果」と違って、実際に科学的に証明されている効果である。「土鍋」以外に「石焼いも」、「焼き甘栗」や「ピザ」などの美味しさも「遠赤外線効果」を最大限利用した調理法である。日向ぼっこや薪ストーブも芯から暖まり、癒される。逆に夏のかんかん照りの夜に部屋が暑いのは天井や壁から「遠赤外線」が放射されているからである。
「遠赤外線」とは、日常的に眼に見える可視光線(分解すると虹の7色になる)の「赤」より少し波長の長い(4~25ミクロン)電磁波の一部である。波長が長い故に物体の奥まで浸透する性質がある。参考までに電磁波を波長の長い順にならっべると「電波(ラジオなど)」、「マイクロ波(テレビ・ケータイ・電子レンジなど)」、《赤外線(遠赤外線を含む)》、《可視光線》、《紫外線》、「エックス線」、「ガンマ線」となる。《》は生物の生存に最小限必要な電磁波(太陽の恵み)。
タジン鍋は鍋の肉厚を極力大きくする事で、より大きな遠赤外線効果を発揮する。一方、熱の伝わり方には「伝導」、「対流」、「放射」があり、金属鍋は伝導・対流が殆どであるが、土鍋・石釜・レンガ窯などは伝導・対流に加えて「遠赤外線」の放射(輻射とも言う)が大きく、素早く芯まで加熱する力がある。